厚生労働省が生活習慣病の予防対策の強化を取り組み始めます

厚生労働省は、今後、高血圧症や糖尿病等、生活習慣病の予防対策を大幅に見直す予定です。
厚生労働省はなぜ、生活習慣病の予防対策を見直しをして強化するのでしょうか?

シニア世代

生活習慣病の予防対策を強化

この予防対策を強化する背景として、高齢者人口がピークとなる2040年に向けて「健康に過ごせる寿命」を延ばし、社会保障制度の支え手になる高齢者を増やすことを計画しています。

対策の例として、医師の指導に沿って運動すると、その費用を医療費として控除できる施設(ジム等)を増やしたり、特定健診(メタボ健診)の実施率の向上など予防事業に力を入れる自治体に対して現在より多くの交付金を支給するなどがあげられています。

現在、高血圧症、高脂血症、糖尿病といった生活習慣病の患者数は約1,800万人にも上っています。特に糖尿病は、症状が進み重症化すると、人工透析が必要になり日常の生活にも影響を及ぼし、医療費を膨らませる原因にもなっています。

このため、厚生労働省は重症化する患者数を減らし、健康寿命を延ばすために、予防策の強化していきます。
2019年夏を目途に「2025年までの工程表」と「2040年までの健康寿命の目標」を作成する予定です。

予防対策の柱となるのは「インセンティブ(誘因)の強化」で、生活習慣病の患者がジム等で重症化予防に有効な運動プログラムに参加した場合、その費用を医療費控除とし、その対象施設(現在は約200施設)を全国的に増やす方針です。

現在の対象施設は、「健康運動指導士」の配置や「生活指導のための設備」の設置、「医療機関との提携」等が要件として求められているが、これらの基準も緩めて使い勝手の改善を検討する方針です。

健康寿命について

健康寿命」とは、日常生活を制限なく過ごせる期間を指し、2016年時点で男性72.14歳、女性74.79歳で年々伸びています。ただし、寿命もその伸びと同様に伸びています。

また、健康ではない状態で暮らす期間「不健康な期間」は、健康寿命が延びても男性9年、女性12年と、この15年はほぼ変化がありません。

政府の試算では、現状のままでは高齢化で病気を持つ人が増える一方で、2015年時点で7728万人だった15~64歳の生産年齢人口は、2040年には6000万人を割り込み約1600万人の医療福祉の働き手が不足するとなっています。

厚生労働省は、生活習慣病の予防で「健康寿命」を延ばすことで、意欲のある高齢者が長く働けるようになり、支えられる側から支え手に回る高齢者を増やして、経済と社会保障制度の安定化を目指しています。

人生100年時代の今、Heloシリーズで、日々の健康状態をモニタリングして、少しでも健康寿命を伸ばし「不健康な期間」を大幅に減らして行きたいですね

出典:日本経済新聞 2018年12月9日(日)